カッコイイ東京 インプラント

財政赤字削減がうまくいけば、資金不足が緩和して海外からの借金が減り、アメリカ内の金利が下がり、米企業の設備投資が増え、生産額が上がります。 クリントン政権の経済政策については、当時も今も消費の抑制ばかりが強調されていますが、実は設備投資を増やして生産を上げることにも力を注いでいて、「消費抑制十生産向上」がセットとなっていたのです。
「生産性の伸びを維持し、競争力を高めていくには、すべての分野で投資を増やすしかない」このときの急激な円高是正の協調介入には、ヨーロッパも参加したのですが、もちろん日本のため、円のために行ったわけではありません。 ヨーロッパ各国とも、それぞれに自国経済のことで精一杯であり、アメリカと同じように急激な円高は、国内的に大きなマイナス要素となるので、円高是正のために協調介入に加わったのです。
ただし、間違ってはならないのは、ヨーロッパ各国にとって、円高そのものは、とんでもなく困ったことでもなければ、危険なことでもないという点です。 この時期に懸念されたのは、急激な円高による、おもに心理的要因による国内の投資資金の極端な移動であり、是正すべきは円高そのものではなく、「急激な円高」であり、それを協調介入によりなだらかなものにするということでした。
トリプル安で、崩れる可能性が出てきたので、なんとかしなければならないというのが、このとき為替政策を180度転換して協調介入に踏み切ったアメリカ内の事情でした。 ベンッェン財務長官は、ほんの数週間前まで、「為替レートは各国のファンダメンタルズを反映すべきで、人為的な操作、影響力の行使は不適切である」と、述べていたにもかかわらず、「トリプル安」の兆候が見えるやいなや、実に機動的にアメリカは円高是正の協調介入に踏み切ったのですが、このときヘッジファンドを含む投機筋は、瞬間的に飛び退きます。
政府介入資金に比べて、投機筋の資金が圧倒的に少ないからではありません。 むしろ投機筋は、政府の介入資金をはるかに上回る巨大な資金を、為替市場に投入しています。
のちに英国政府がジョージ・ソロス率いるヘッジファンドに完敗した経緯を詳しく見ますが、投機筋の資金は政府の介入資金を上回っていることを、念頭に入れておく必要があります。 それにもかかわらず、政府が為替市場に介入したときには、投機筋は瞬間的に飛び退き、すぐに戻り、介入が一段落する頃に、再度活発な動きを4政府の介入資金が、投機筋を為替ビジネスにつなぎとめているアジア経済危機のときに、為替相場に大きく介入したのはIMFですが、このときも基本的には、急激な円高是正のための各国中央銀行による協調介入と同じメーカー開始します。

すると、せっかく介入したにもかかわらず、その効果が消えてしまいかねないと、政府はまたしても介入し、その瞬間に投機筋は飛び退くという繰り返し、政府と投機筋の知恵比べ、投資資金比べとなり、最終的には、各国の中央銀行は、たいした効果をあげることはできなかったにもかかわらず、膨大な資金を市中に放出することになってしまいます。 政府が為替市場に介入して放出した資金は、結局どこへいってしまったのでしょうか。
政府が為替市場に介入して「儲けた」という話はあまり聞きません。 為替取引をおもな仕事にしている機関や投資家のすべてが、為替取引によって儲けているわけではありません。
ながら、結局は投機筋、投資家の懐に、政府介入資金の多くは、あるいはいくらかは収まって、介入劇は終演となっているのではないでそのことについて、クリントン政権の大統領経済諮問委員会の委員長を勤めたコロンビア大学のジョセフ.E・スティグリッッ教授は、『世界を不幸にしたグローバリズムの正体』のなかで、次のように述べています。 「なぜ投機が儲かるかといえば、IMFの支援を受けた政府が資金を出すからである。
・・・…その金はどこへ行ったのだろう。 どこへも消え失せるわけはないから、誰かのポケットに、ほとんどは投機家のポケットに入ったのだ。
勝つ投機家もいれば負ける投機家もいるが、投機家全体として見れば、政府が失ったのと同じ額を儲けることになる。 ある意味では、投機家をビジネスにつなぎとめているのは、ほかならぬIMFなのである」スティグリッッ教授は、急激な円高やドル高など、為替レートの不安定性は病状であり、政府による為替相場への介入は、病気を治すことにはならず、むしろ悪化させることになるということを前提に、以上のようなことを述べているわけです。
日本政府も、もちろん為替市場に介入していますが、株式市場にも介入して株価5日本政府による株価買い支えは、PKOと呼ばれたヨーロッパ通貨の大乱後、とくに投機筋の巨額の儲けが目立つようになりましたが、なぜかというと、各国政府が為替相場に大きく介入するようになったからでしょう。 投機家および投資家同士の戦いであるならば、「投機家十投資家」の利益と損失は、ほぼイコールになるはずであり、パイの増えない危険でローリターンなゼロサムゲームです。
そこに、政府の為替市場への介入があることにより、為替取引がゼロサムゲームではなくなったのです。 しかも、各国政府は儲けることを目的に為替取引に参加しているわけではないので、多くの場合、儲けることはありません。
私たちの目の前に拡がる為替市場は、そのような市場なのです。 PKO(プライス・キーピング・オペレーション)と呼ばれました。
ちょうど、それ以前に国連軍による平和維持活動11PKO、日本政府主導による株価維持作戦を、PKOと呼んだのです。 1990年の年明け早々に暗雲がたちこめ、2月から大暴落となった日本の株式市場は、2年半をかけてピーク時の3分の1くらいになり、やや戻したあと、また下げに転じたので、政府はPKOに踏み切りました。
PKOの全貌も、私たちにはわからないのですが、少なくとも次の3つがあったと思われます。 1つは、「売り抑制」です。

大蔵省(当時)の担当者がモニターを見ていて、n万株以上くらいの大きな売りがあったときには、どの機関が売ったのかを調べて、なぜ売ったかを聞きます。 そのことだけで、かなりの売り抑制効果が発揮されたはずです。
2つめは、いわゆる「買い支え」です。 このとき郵便貯金や簡易保険などが、資金に使われたといわれています。
3つめは、「金利を下げる」です。 金利が下がれば、運用益を求めて郵便貯金や銀行貯金から証券市場へと資金が流れ、その結果、株価が上がるというものです。
日本政府主導によるPKOは、自由市場における価格形成を阻害するものですが、当時は、それさえあえて断行しなければならないほどの非常事態であったということでしょう。 PKOなどが行われているときは、そのことをしっかりと念頭に置いて、市場の動きを見なければなりません。
株式市場も金融市場も、本来は自由市場であり、市場原理によって価格が形成されるものではありますが、非常事態のときはその限りではなく、いつも同じだと思ってはいけないということです。 デリバティブとは、通貨、金利、株式などの金融商品を基本に、コンピュータを使って別の商品に加工した金融派生商品のことです。

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